テン場の正面は黒部五郎岳。夜明けと共に色彩が刻々と変わる。今年は残雪が多く、黒部五郎のカールにもずいぶん雪が残っている。
 まずは祖父岳山頂目指して出発。まだ朝の6時半前だというのに、空が青い。
 目の前に大きな雪田が現れた。去年の合宿参加者も、遠くから大樺沢の雪渓を眺めただけ。雪の上を歩くのは慣れていないので、おっかなびっくり、まるでムカデ競争のようにして進む。
 山頂に到着して、360度の展望のもとでの山頂校歌。
 まずは薬師岳をバックに記念撮影。
 次は水晶岳バックに記念撮影。ちょっと逆光気味。
 続いて黒部五郎岳をバックに撮影。
 最後は槍・穂高をバックに撮影。こちらは完全に逆光。パソコン上で画像を補正するが、補正しきれない。
 祖父岳を下山して、岩苔乗越に向かっていく。時刻は8時半。すでに陽射しが強い。
 祖父岳山頂から岩苔乗越までは約50分1ピッチ。この後、三俣蓮華岳を目の前に見ながら、黒部川源流域へと下る。
 途中、黒部の源流で給水しながら沢を下ったが、大きい荷を背負っての下りは慣れないせいか、思いの外時間がかかってしまった。岩苔乗越から沢の下りきりまで、約1時間1ピッチ。その先には大きな雪渓が残っていた。
 沢の下りきりから約1ピッチ半の1時間40分で三俣山荘に到着。槍ヶ岳を眺めながら、フランスパン、チーズ、魚肉ソーセージ、粉末ソーダというメニューの昼食。1年生O君が仕入れてきてくれた粉末ソーダーが大好評。
 ここまでの行程で予定時間をオーバーしてしまっているのと、今後双六岳山頂に立ち寄っても、ガスで眺望が期待できないことから、双六岳は巻き道を通ることにした。よって、三俣蓮華岳は、分岐点に荷物をデポして空身のピストン。三俣山荘から分岐点までは1ピッチ54分。分岐から山頂まで25分。
 双六岳の巻き道から見ると、小規模なカールに雪がどっしりとついている。
 それで、雪がついていない側は、一面お花畑になっているのだ。
「あの峰を巻いたら…」という思いを何度もさせられて、やっと双六小屋のテン場に到着した。三俣蓮華岳山頂から2時間42分。
 今晩のメニューは炊き込みご飯とみそ汁。水の分量を間違えたとかで、炊き込みご飯の仕上がりはちょっと固め。炊飯担当の部長はちょっとヘコむ。
 翌朝は4時に樅沢岳に御来光を見に行く。御来光を見るのは夏合宿の楽しみの一つ。4時56分、大天井岳付近の稜線より太陽が顔を出した。
 御来光に思わず引きつけられる。
 御来光ばかり気にしていると、反対側では槍・穂高・乗鞍なんかがいい感じになってきている。
 山頂で御来光を見て、卵スープを飲んで、記念撮影をしたら下山。そして、朝食の準備。
 一人モチ3つのお汁粉の朝食をとって、8時に出発。テントの朝露はすっかり乾いてしまい、撤収も楽で荷も多少軽い。双六池と山が美しい。
 鏡平への道。槍・穂高がドーンと見える。
 途中、花見平のベンチで一本取る。ベンチの前は大きな雪田で、槍・穂高をバックに雪合戦に興じる。夏のレジャーとしてこんな贅沢なことはない。このあと、彼らは小さな雪だるま作りに夢中になっていた。
 槍の穂先のアップ。小槍もはっきり見える。小槍の上でアルペン踊りはできそうもない。そもそもアルペン踊りって何?
 出発して2ピッチで鏡平山荘に到着。ここで、かき氷を見つけて早速食す。他の登山者もここまで登ってきたり降りてきたりすると、かき氷の誘惑には勝てないようで、かき氷は飛ぶように売れていく。
 
 かき氷で生き返って、わさび平に向けて出発。ここは、鏡平の有名な写真スポット。お約束通りに撮影。もう少し雲が上がってきているので、少し時間が経つと山の姿は隠れてしまうだろう。
 鏡平山荘から2ピッチとちょっと、2時間15分で秩父沢に到着。
 沢の水で冷やしたそうめんを食す。1s用意したそうめんがあっという間になくなった。
 今年はとにかく残雪が多い。沢を下りきって林道に入ったのだが、その林道が雪で遮断されていた。トンネルのように雪がぽっかり口を開けているが、中は通れない。
 そこで、雪の上を行く。雪の上にはなぎ倒された木などが乗っているので、この雪は上部から雪崩となってここまで押し寄せてきたのだろう。
  もう少し早く着くかと思ったが、鏡平から昼食の時間を入れて4時間50分もかかってわさび平に到着。
 最後の晩餐はご飯と高野豆腐の麻婆豆腐、オニオンスライスと溶き玉汁。
 合宿最後のミーティング。ほとんどが合宿初参加だったが、はるか折立からここまで自分の足でやってきたことに達成感を得て、皆顔つきが明るい。部長Kさんは、現役の合宿はこれで最後ということで、ちょっぴり涙。
 翌日の朝食はこれまで余った食材の整理。ご飯の他に具だくさんのみそ汁。昨夜の麻婆豆腐の余り。タマネギと魚肉ソーセージの炒め物。梅干し。昆布の佃煮。カレーの時に出し忘れた福神漬け。ずいぶん豪華な朝食になってしまった。
 最終日の朝は時間があるので、皆にこやかな顔で朝食をいただく。
 荷物は依然として大きいが、今日のテントは乾いているし、食料や余分な水ももうない。あとは温泉に向かってGO!
 新穂高温泉までは林道を約1時間。これが意外と長いのだ。
 夏合宿恒例の温泉シーン。
 一週間ぶりの入浴に選んだのは、水明館佳留萱山荘。東海随一の広さという250畳の露天風呂をほぼ貸し切り状態。もちろん泳ぐこともできる。周囲の山を見ながらゆっくりつかる。温泉内には天然水がわき出していて、のどが渇いたらその水を飲んで、また温泉に入るのだ。
 

2006年度 夏合宿山行 北アルプス:太郎平〜雲ノ平〜三俣蓮華岳〜新穂高温泉(7月31日〜8月5日) No.2 














































































































































































































































inserted by FC2 system