小田急秦野駅からバスで蓑毛(みのげ)に向かう。「丹沢大山国定公園」の看板がある。大山に近い一つ先のヤビツ峠までバスは出ているが、訓練のため1ピッチ歩く。
 バスを降りたところで準備体操。体操しているだけでも暑く、この先の道中の暑さが思いやられる。
 登山開始。ヤビツ峠までは緩やかな登りが続く。周囲で「キョキョキョキョ」とホトトギスが鳴いている。今はちょうど旧暦皐月。「枕草子」にもこの時期のホトトギスについての記述がある。
 ヤビツ峠までの間でいったん休憩。すでにシャツは絞れるほど汗で濡れている。失った水分を十分に補給する。
 歩き始めて1時間30分でヤビツ峠先の休憩地に到着。緑の中にテーブルとベンチが設置されている。スポーツドリンクと行動食でエネルギーを補給する。大山山頂まであと2ピッチ。
 山頂までは道が階段状に整備されている。ただ、ところどころ、一歩の間隔が遠かったり高かったりで、かえって歩きにくい箇所がある。
 山頂に近づくにつれ、ヒグラシの大合唱が聞こえてきた。なんとなく鳴き声が濁っているようで、セミもまだ鳴き慣れていないのだろうか。しばらく行くと、山頂間近の鳥居が見えてきた。
 山頂で昼食。本日のメニューはジャージャー麺。これはジャージャー麺にかける肉みそ。
 ジャージャー麺の麺はゆで上がりが早いひやむぎを使った。そうめんでもよかったが、麺が細すぎて、ジャージャー麺の雰囲気が出ない。
 左から、麺、肉みそ、細切りにしたキュウリと、流れ作業で盛りつけをする。山頂にはテーブルが設置されているので、野外料理といっても作業はとても楽である。
 完成したジャージャー麺。ピリ辛味が食欲をそそる。細切りキュウリがシャキッとして、辛みの中でさわやかである。新人Sさんは辛みが物足りないと、豆板醤を追加して食べていた。恐るべし!
作り方はこちら。
 はし休めとして用意した、ボイルしただけのウインナー。ゆでたてをつまんでかじると、パキッと中の肉がはじけて美味しい!!
 山頂での記念撮影。空気が澄んでいれば相模湾から大島あたりまで見えるが、この時期の午後はまず不可能。
 恒例の山頂校歌。  下山開始。山道というより、階段を下りていくという感じ。
 極めつけは下社に降りるところの急階段。この後もバス停までひたすら階段が続く。以前、NHKテレビで双子の姉妹を何組か集めて讃岐金刀比羅宮の階段を上り下りさせて、登りより下りが筋肉痛になるということをやっていた。その通りで、早速この山行の翌日からひどい筋肉痛になった。
 急階段を下りきったところに下社がある。
 下社の建物の中に、大山名水が湧き出ていて無料で汲めるところがある。通常午後4時を過ぎると閉まってしまうが、この日は日曜日で観光客も多かったためか、4時30分を過ぎていても開いていた。予定時間より遅くなって、名水汲みをあきらめていただけにラッキー。
 
 中に入ると澄んだ水が泉のようにわき出している。このように龍の口から、飲み水として汲むことができる水が出ている。
 まずは早速飲んでみる。とても柔らかい感じである。水道水と飲み比べると、何の味もしない。味がしないというのは匂いとか刺激とかがないということで、、水の美味さというのはこうしたくせのなさをいうのだろう。各々がペットボトルやポリタンに汲んで帰る。ザックの重さは行きとたいして変わらなくなってしまった。
 今回のおまけ。昨年末からちまたで流行り始めた5本指ソックスは、これからの足が蒸れやすい時期の山行には効果的。かつては5本指ソックスというといわゆる軍足しかなかったが、今では女性用を含めてカラフルな物が出ていて、100円ショップでも売られている。それほど厚手ではないので、山靴をはく時には、この上に厚手の靴下をはくのがよいだろう。
山岳部レシピ(ジャージャー麺)

材料(7人分)
ひやむぎ300g×5・豚挽肉500g・長ネギ1本・シイタケ1パック(6〜8個)・タケノコ水煮1パック・ショウガ親指大・きゅうり4本・豆板醤大さじ3・甜麺醤大さじ6・鶏ガラスープの素・酒100cc・片栗粉大さじ4・コショウ・しょうゆ・ごま油適量

作り方
1.長ネギ、シイタケ、タケノコ水煮・ショウガはみじん切りにする。キュウリは皮をむいて細切りにして、水にさらしておく。
2.鍋にごま油を入れ、長ネギ、ショウガを炒める。焦げないうちに豆板醤を加えてさらに炒める。
3.2の鍋に挽肉、シイタケ、タケノコを入れて炒める。肉に火が通ってきたら、甜麺醤を加えて炒める。
4.鶏ガラスープの素を用いて作ったスープ2カップを3の鍋に入れ、酒を加え、コショウ、しょうゆで味を調える。麺のゆで上がりを見て、火を止めて水溶き片栗粉をまわし入れ、とろみをつける。
5.肉みその出来上がりを考慮しながら麺をゆでる。ゆで上がったら、ざるに取り冷水で軽く洗って冷やす。
6.容器に麺を盛り、肉みそをかけ、水気を切ったキュウリの細切りを添えて出来上がり。

暑いこの時期に、アウトドア恒例のラーメンはもううんざりです。かといって、ただのめんつゆで食べるそうめんも芸がありません。挽肉は前日から冷凍し、100円ショップで売っている銀色の保冷袋に入れて運べば昼食時にはほどよく解凍しています。野菜も前日にカットしてジッパーつきのビニール袋に入れて空気を抜いて持ってくれば、作業時間が節約されます。ただし、キュウリだけは現地でカットした方がシャッキリ感が失われなくてよいでしょう。
梅雨の中休みに、丹沢の大山に行ってきました。最初の1ピッチから汗だくになる、大変暑い一日でしたが、下山後は丹沢の名水を飲んで癒されました。
新宿7:41 → 8:53秦野(神奈中バス)→ 蓑毛9:30 → 10:40ヤビツ峠 →(2ピッチ)12:30大山(1252m) 14:00 → 15:30見晴台15:40 → 下社(名水あり) → 大山ケーブル駅17:00 (神奈中バス)→ 伊勢原17:55 → 18:57新宿
 

2005年度 6月山行 丹沢・大山(6月26日) 














































































































































































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